フィレンツェには肉料理の美味しい店が沢山ある。
小さな家庭的な店から創業何百年という老舗まで、フィレンツェ ではレストランを選ぶのに一苦労だ。
そんな中でおすすめなのがフィレンツェ の玄関口、サンタマリアノベッラ駅からほど近い場所にある、トスカーナ料理を提供している小さなリストランテ。
ここの雰囲気と、料理の味に惚れ込み行きつけの店(少しオーバーか?)になったTrattoria I Due Gはおすすめだ。
タリアータが絶品のマンマの店
サンタ・マリア・ノッベラ駅を北東にに5分ほど、少し狭い路地を行くと家庭的でこじんまりとしたTrattoria I Due Gがある。
看板が目立たないので通り過ぎてしまいそうな外観だ。
店内は入口近くのテーブル席と壁で隔てた奥の席がある。
奥の席の壁には沢山の絵がかけられていて、テーブルにはピンク色のチェックのテーブルクロス、椅子もいかにもトスカーナを連想させる落ち着いた雰囲気。
フィレンツェの小さなレストランに来ると思うことがある。
店内の風情がとても自然で雰囲気だけで料理のスパイスになっている様に思えるのだ。
ここはオーナーの母親(マンマ)と二人の息子で切り盛りしている家族経営のトラットリア。
客席係は主に二人の息子が担当し、マンマは厨房を担当している。
直接厨房をのぞいたわけではないが、おそらくグリルは炭を使った作りになっているのではないかと想像する(あくまでも料理の旨さからの想像だ。)
以前、2晩続けてお邪魔した際には、コーヒーをサービスしてくれた。
前日の訪問を覚えていたのだろう。
たったそうれだけのことだが、客を大事にしていることがよくわかった。
予約はした方が良い
テーブル数があまり多くないのと、色々なグルメガイドで紹介されている人気店のため事前に予約した方が良いかもしれない。
日本語のメニューもあり、日本の旅行者も増えているようだ。
今回の訪問でも日本人のグループを店内で見かけたが、入口に入ったすぐの席にいたので、おそらく予約なしだったのかもしれない。
後から入った僕らは予約していたので壁に沢山の絵がかけられた奥の席へ案内された。
本格的なトスカーナ料理
この店の売りは何と言っても本格的なトスカーナ料理。
まずはワイン。
赤のハウスワインをボトルで注文した。
これが何より重要だ。
ハウスワインはお店ごとに特徴を出している。そして値段が驚くほど安い。日本でグラスワイン2杯分の料金がボトル一本の値段だ。
そしてこの店の人気メニュー、ほうれん草とリコッタチーズのリゾット「Risotto verde」は外せない。
通称「緑のリゾット」。
他のテーブルにも緑のプレートが並んでいる。
どのテーブルにも並んでいたほうれん草とリコッタチーズのリゾット「Risotto Verde」。奥の皿はピチを使ったポルチーニ茸のスパ
もちもちの「Pici」(ピチ)と呼ばれる太めの手打ちパスタも、日本人の味覚にとても合っている。
フィレンツエで沢山の店がその味を競っている ビスティカ(Tボーンステーキ)も外せないが、僕はあえて「Tagliata di manzo al pepe verde」(薄切り牛肉の緑ペッパー&ローズマリー)を勧めたい。
このタリアータは絶品である。ビスティカ もいいが、この店では薄くスライスしたタリアータがおすすめだ。
表面は香ばしく、中はジューシー。おそらく厨房は炭火仕立てだろう。イタリアはまだガスでなく、炭を使った厨房が多いらしい。
このメニュー、あまり肉が得意でない妻が泣いて(普段は泣きませんが)喜んだ一品。
その他にもイタリアに来て一番美味しかったと評判がよかったのがトリッパ。
内臓料理大好な〇〇さん推薦の一品だ。
フィレンツェで食べたトリッパの中で、ここのものが一番だそうだ。
とにかく何を頼んでも美味しいと思う。
イタリアではお店と客は対等な関係
最近、ネットの口コミにこの店の接客態度が良くないと書かれているものが幾つかあった。
しかし、この店に今までに4度ほど来た経験では、店の雰囲気も息子たちの接客態度も申し分なく、良いと思う。
過度な期待や客側の対応で接客を悪く感じることがあるのかもしれない。
イタリアではお店と客は対等な関係。
「お客様は神様」という発想はないのでご注意を。
そして、是非予約をして訪ねて欲しい。
訪問年月:2016年12月・2017年5月・2020年2月
Trattoria I due G の基本情報
店 名:Trattoria I due G
住 所:ia Bernardo Cennini, 6/red, 50123 Firenze
行き方 : サンタマリアノベッラ駅から徒歩3分
電話番号:+39 055 218623
URL :http://www.trattoriai2g.com