2024年の12月、この年4度目のイタリア 訪問。
なぜ、1年に4度もイタリア へ行ったのか?
そのうち2回は、仕事の関係でした。
えっ!仕事って?
8月を過ぎてから僕はすでに67歳になり、そろそろ巷では誰もが引退する頃です。
色々あって、今はイタリアの会社のお手伝いをしています。そのため一年に何度かイタリアへ行く機会があります。
話を4度目のイタリア 訪問に戻すと、今回は仕事ではなく、完全なプライベートの旅。日本からANAのイタリア直行便(2024年12月3日に初就航)を利用しました。
羽田空港からミラノのマルペンサ空港へダイレクトに到着。ミラノ中央駅を経由してフィレンツエに行き、そこからルッカでアンテークマーケットを観て、ベローナに戻り帰国というのが大筋の計画でした。
ANAの機内。初めてのイタリア直行便に塔乗。席は、ガラ空きのため一人で横3席を占有。
ミラノ中央駅。 予約の電車を見つけて一安心。(写真は予約の列車とは異なります)
Rail Europe から突然のメール
旅の出発の2日前、スマートフォンに電車の予約をしていたRail Europeからメールが届きました。
“Italo strike from Thursday,12 December 9:00 PM until Friday.13 December 9:00 PM”
同じく”Trenitalia strike from …”のメールが立て続けに着信。
僕が予約していたのが12月12日の12:30発、 ミラノ中央駅からフィレンツエSMN駅までのItaroのチケットと13日のフィレンツエからルッカまでのTrenitaliaのチケット。
「夜の9:00からか、フィレンツエまではなんとかいけるな。でもルッカの電車がストのど真ん中だ。どうしようか?」と悩んでいるうちにItaloのメールの下の方に「…,Your train may be impacted. 」の一文が…。
えー、あなたの電車はもしかしてストに巻き込まれるかもって。
may be って確か、かもしれないって事だよね。でも止まったらどうしようか。
”かもしれない”を無視して決行するにはちょっと勇気が必要でした。
Italo: 民間のNTV社が運営する高速列車。イタリア国鉄「トレ二タリア(Trenitalia) が所有する高速列車専用線路を使用し、北から南まで最高速度300kmで走る。イタロはイタリアのスーパーカー「フェラーリ」を連想させる真っ赤な車体が特徴的。
Trenitalia:トレ二タリア(Trenitalia)は、イタリア国鉄(Ferrovie dello Stato, FS)の列車運行業務を引き継ぐ民営鉄道会社が運行。イタリア全土をくまなく網羅しています。
どうストを回避するか?
ミラノまでは行けても、その後が続かなったらどうしようか。
そこで考えたのが次の4つの選択肢。
1.残念だが旅そのものをキャンセルする。
2.フレンツエ以降の予定は変更して、ミラノでストが開ける14日まで過ごす。
3.運行保証電車を追加で予約して予定通り進める。
4.フライトを変更してミラノ着からフィレンツエ着のドイツ経由に変更する。
予定を変更して旅を決行
結論は、3.の運行保証されている電車を追加予約して、とにかくフィレンツエに行く。
日程をフィレンツエ滞在を一日追加した計画に変更。
ルッカには14日に改めて電車を利用する事にしました。
当初はルッカまでの保証運行している電車が見つからなかったためフィレンツエから13日に電車でなくバスを使っていくことも考えました。しかし、どう考えても電車の方が便利そうなので断念しました。
結局13日のルッカのホテルはキャンセルしてフィレンツエのホテルを一泊追加。さらにルッカからの帰りにフィレンツエで一泊を考えていたホテルをキャンセルして、2連泊に変更したホテルに変えました。
これはルッカへ行くときに大きな荷物をホテルに預けて身軽で行きたという考えからです。
(妻の「同じホテルに3泊もするのだから、荷物くらい預かってくれるよ。」とのアドヴァイス(命令)でそう変更を決めました。こんな時、いつも妻は、意見を言いますが、実際に行動するのは僕です。そうそう、数十年前に行った英国旅行の時もそうでした。)
ちなみに1.の旅のキャンセルは全額キャンセル料金が発生するのでだめ。
2.は、ミラノの観光スポットはあらから以前に見ていたので、2日間も、することがないので却下。
4.は可能性を電話で航空会社に確認しましたが、可能だが追加料金が高いとの返答でした。一応金額を尋ねましたが、2名分で200万円! 即、断りました。
今度は、霧でフライトがキャンセルになるのか?
予定を変更したおかげで、ルッカのアンティークマーケットの他、フィレンツエのアンティーク・マーケットも経験することができました。
Luccaのアンティークマーケット
フィレンツエのアンティークマーケット
当初予定していた、ヴェローナに戻りヴェローナ空港からフランクフルト空港を経由して帰国するという当初の計画もスムーズに進み、いよいよ帰国の日、
以前は早朝便を使っていましたが、今回はゆっくり朝食を食べたいと思い14:00出発の便を選択していました。
ホテルから空港まではタクシーで約15分の距離。
やれやれなんとか帰国できるなと思った瞬間、タクシーの運転手が空港に着くなり、何かイタリア語で話し出しました。
ジェスチーから判断すると、今日は霧でフライトはキャンセルになりそうだと言っているような、言っていないような(もう少しイタリア語を勉強しておけばよかったと後悔しました)。
案の定、空港の周りは霧で真っ白。視界は100メートルも無さそうで空港ロビーには人影がまばら、チェックインカウンターには担当者もません。
少し早く着きすぎたのか?
霧は直ぐに晴れるだろうと楽観的に考えていましたが、晴れるどころかますます濃くなり、視界は50m先に駐機していた飛行機も見えなくなりました。
行き先表示のボードにはキャンセルの表示はないものの、チェックインカウンターの欄は空白のまま。
後から数名やってきましたが、慌てる様子もなくカウンターの表示が出るのを待っていました。
待つこと、約30分、サインボードにはチックインカウターの番号が表示されなんとか飛びそうな気配が出てきました。
結局、予定通り、チックインをすませることができました。
しかし、荷物を積んでからキャンセルということもあるかも、という不安は消えませんでした。
そう、昔、台湾の空港で同じような経験をしたことを思い出しました。
霧はさらに深く30m先も見えないような状況になっていました。
搭乗バスを待つ。ついさっきまで見えていた飛行機が全く見えなくなった。
フィレンツエの空港が霧や強風で稼働率が65%程度だということは知っていたが、ベローナもか、とういう思いが襲ってきました。
ネットで確認するとベローナ・ヴィッラフランカ空港空港には霧拡散装置が配備されILSのカテゴリーIIIB (CAT IIIB)の認定も受けていることがわかり、少し安心しました。
しかし、こんな霧で本当に飛ぶのか?実際にフライトするまで疑問が晴れませんでした。
・・・結局は全てオンスケジュールで羽田空港にたどり着くことができました。
きっと、私の普段の行いが良かったのでしょう…。
霧で視界が全くないのに、搭乗。 大丈夫か?
飛行機はぐんぐんスピードを上げ、離陸の準備。
空の上は、霧の心配は全くなし。当たり前か?
教訓
今回得られた教訓は、
・イタリアでは電車のストが頻繁に行われている事。
・冬の季節は霧で空港の視界が悪くなる事。
今後、イタリアを訪れることがあるのかどうかはわかりませんが、イタリアに限らず旅の計画は常に代替え案(プランB)を用意しておくべきだということを学びました。
これから、旅の計画をされている方は、是非参考にしてみてください。
補足:旅の予定と変更日程
結局は次の変更をしたことで問題なく旅ができました。
イタリアへ行く予定のある方へ参考までに、今回の計画と修正日程をご紹介いたします。
<元の計画>
12月12日(木) 羽田01:05発 NH207 8:30ミラノマルペンサ空港着
12:40 ミラノ中央駅 ー 14:35フィレンツエSMN フィレンツエ泊(グランス ホテル イン フローレンス)
12月13日(金) ルッカ
11:38 フィレンツエSMN駅 ー13:23ルッカ駅
ルッカ泊(ホテルイラリア)
12月14日(土) ルッカ
ルッカ泊(ホテル イラリア)
12月15日(日) フィレンツエ
09:31 ルッカ駅ー10:52フィレンツエSMN駅
フィレンツエ泊(N7 ルームズ)
12月16日(月)ヴェローナ
09:05 フィレンツエSMN駅 ー 10:38ヴェローナ・ポルタヌオーヴァ駅
ヴェローナ泊(ホテル ジュリエッタ・エ・ロメオ)
12月17日(火)ヴェローナ・ヴィッラフランカ空港発、フランクフルト経由羽田空港(翌)
上記赤字部が今回予定を変更した日程です。
<変更箇所の計画>
12月13日(金)フィレンツエ →ルッカ泊からフィレンツエ泊に変更
フィレンツエ泊(グランス ホテル イン フローレンス)
12月15日(日)フィレンツエ →宿泊ホテルをN7ルームズから変更
フィレンツエ泊(グランス ホテル イン フローレンス)