2018年、パリでは燃料税の増税に反対するデモが始まり、僕ら( 妻と僕)のパリ旅行の日程と重なりそうだった。
旅行の日までにはデモも沈静化するだろうと高をくくっていたが、収まる気配がない。
そこで考えたのが、パリからモン・サン・ミシェルへの小旅行。
この記事ではパリからモン・サン・ミシェルへの日帰りツアーについて紹介する。
ジレ・ジョーヌを避けてモン・サン・ミシェルへ行く
2018年はパリが燃料税の増税に反対するデモが起こった年。
黄色いベスト運動、「ジレ・ジョーヌ」だ。
デモの予定日と場所さえ避ければ、問題はないだろうとは思っていたが、どうせならと、パリ郊外へ足を伸ばして、モン・サン・ミシェルへいく小旅行を企画した。
ジレ・ジョーヌとは車に常備が義務付けられている黄色いジャケットの事。燃料税や自動車税に対する抗議から、この黄色のジャケットがシンボルになっている。
当初は電車とバスを使って現地に行くことを考えていたが、両方の交通機関を合わせると片道で3時間ほど必要なことがわかった。
それに万が一デモの影響があるかもしれないと考え、パリ発のバスツアーに参加することにした。
・レンヌからはバスで約1時間ほど。
モン・サン・ミシェル行きマイバスツアー
バスツアーは日本からマイバス・ヨーロッパの「モン・サン・ミシェルと小さな村一日ツアー」に申し込んだ。
日程はデモ が予定されていた土曜日か日曜日にしようとしたが、いずれも予約で一杯。
仕方なく月曜日を予約。
その日はクリスマスイブ。
土日以外は普通と変わらない(はず)ので、パリ市内の予定でもよかったが頭の中はすでに「モン・サン・ミシェル」で一杯。
ツアーはホテルで朝食を摂ってからでも間に合う、9:00にパリを出て夜の8:00に戻る、往復740Km、11時間のバスの旅を選んだ。
夜景を鑑賞後にパリへ深夜に戻るコースもあったが生憎、クリスマスイブはモンシャンミッシェル自体が夕方4時にクローズなるので対象外だった。
※ 欧州ではクリスマスイブとクリスマスには注意が必要。お店やレストランの多くが休業もしくは早仕舞いになる。
また5月1日のメーデーも要注意、お店や美術館はすべてクローズになる。
ディーヴ・シュール・メール村で小休止
バスは50人乗りの大型サイズ。
高速道路を走り途中20分程度の休憩の後、最初の訪問地であるディーヴ・シュール・メール村にパリから二時間半ほど走り到着した。
途中、サービスステーションでトイレ休憩
パリから二時間半ほどでディーヴ・シュール・メール村に着いた。
村をのんびり見学、落ち着いた綺麗な村である。
小さな店が並ぶ商店街(?)、ここでは今も人々が暮らしている。
観光用に昔の住居を保存していた。
モン・サン・ミシェルが見えて来た
村の見学の後、バスはいよいよモン・サン・ミシェル地区へ。
天気は時折小雨がちらつく曇り空。
「やっぱり雨男だ」僕?。
妻のため息混じりの言葉に黙っていると車窓にうっすらとモン・サン・ミシェルの威容が現れた。
モンシャンミッシェルを車窓から見るのなら左側の席がおすすめという情報で僕らは真ん中の左側の席を確保していた。
しかし、現地に近づくとモン・サン・ミシェルは右側の車窓に現れた。
情報は鵜呑みにせず裏取りが必要だ。
ネットの旅行記では、この瞬間がクライマックスだと紹介していたが、妻の「なんだか江ノ島みたい」の言葉に一気に盛り上がった気持ちが冷めた。
まあ確かに江ノ島に見えなくもないけど、「ここは世界遺産人気No.1の場所だぞ!つまんねー奴だな」と心の中で思いながらも「そうだね」とうなずいておいた。
バスはモン・サン・ミシェルから少し離れたバスターミナルに着くと、昼食つきのグループと自由行動のグループに別れた。
パリから約4時間強で目的地のバスターミナルについた。少々時間がかかったが座っているだけでいいので、手間がない。
団体行動は苦手なのだが、今回はツアーに参加ついでに食事込みのコースを選択。
城内のレストランで店を間違えると、とんでもなくぼられると聞いていたことも食事付きコースを選んだ理由だ。
オムレツで昼食
昼食は、名物のオムレツ。
味の方は、可もなく不可もなくといった感じだろうか。
オムレツ=モン・サン・ミシェルなのでよしとしよう。
しかし海外に来てグループで食事をするのは何度目だろうか、正直こういうのは苦手である。
隣り合った人に何か言葉をかけないといけないだろうか?とか、こんなことは聞いてはいけないのだろうか、と考え過ぎてしまう。
こんな時は「やはり、個人旅行がいいな」と思ってしまうのだ。
遊歩道からモン・サン・ミシェルを目指す
シャトルバス乗り場から城までは無料のシャトルバスや有料の馬車で約10分。
僕らは、雨の心配もなさそうだったので遊歩道を徒歩で行くことにした。
途中、雲にかかりながら見え隠れするモン・サン・ミシェルの城が近くなって行くのを感じながら、ゆっくりと歩いてみた。
遊歩道は整備されているので歩きやすい。中央、奥に見えるのがモン・サン・ミシェル。
少し寒さは感じるが、シーズンオフで観光客も少なく、ゆったりとした気分に浸ることができた。
30分ほどで島に着くと、別のツアーで来ていた日本人のカップルに写真撮影を頼まれた。
カメラを構えると二人の名前を書いた大きな垂れ幕を広げ幸せそうにポーズをとっている。
おそらくは新婚旅行で来て、写真を仲間に送るのだろう。
「若いっていいね」後ろにるはずの妻に声をかけると遠くで今来た遊歩道の写真をスマホで撮っている。
独り言かい!
「新婚さん、お幸せに!」
まとめ
パリからモン・サン・ミシェルに行く方法は3つほど考えられる。
今回、僕らが選んだのは下の❷。
結果としては、若干値段が張ったが、手間もなく時間の節約にもなった。
モン・サン・ミシェル自体は想定してた以上に印象的な場所だったが、朝と夜の様子を観てみたくなった。
もしも次の機会があれば是非島の近くに宿泊してみたいものだ。
<パリからモン・サン・ミシェルへの行き方>
❶最初からモン・サン・ミシェル行きが入った日本からのパッケージツアーに参加する。
❷個人旅行でパリに行き現地のパッケージツアーに参加する。
❸個人旅行でパリに行き個人で電車とバスを乗り継いで行く。
ただし、古い情報なので実際には最新のものを調べていただきたい。
電車TGV : モンパルナス駅 → レンヌ駅(Gare de Rennes) 1.5~2時間
バス :レンヌ駅 → モン・サン・ミシェル シャトルバス乗り場 1時間10分
注意
1)バスの発車時刻は電車の到着時間と連動している。
2)バスはモン・サン・ミシェルまでは行っていない。シャトルバス乗り場で降り、モン・サン・ミシェル行き無料のシャトルバスで10分程度。
ディーブ・シュールメール村の基本情報
名 称:ディーブ・シュールメール村
住 所:38 Rue Gaston Manneville, 14160 Dives-sur-Mer, フランス
URL :https://www.emitravel.net/contents/village1.html
モン・サン・ミシェルの基本情報
名 称:モン・サン・ミシェル
住 所:BP 4 50170 Le Mont Saint-Michel