【パリ 】デモが観光スケジュールと重なった時の対応方法

 パリ 旅行を計画していて運悪く、その日程にデモが予定されたらどうしますか?

 公共機関が止まっていたり、予定していた買い物ができなかったりで、楽しいはずのパリ旅行が台無しになってしまいますね。

 この記事ではパリ旅行を計画していたのに、デモが予定されてしまったときにどうすれば良いか、僕の2018年の体験から解説します。

ジレ・ジョーヌ

 

 2018年はパリが燃料税の増税に反対するデモが起こった年。

黄色いベスト運動、「ジレ・ジョーヌ」です。

 僕らのパリ行きも当初は、このデモによる影響を心配していましたが、すぐに落ち着くだろうと安易に考えていました。

実際はこの頃、デモ隊の一部が暴徒化し、ますます危険度が増しましたが。

黄色いベスト運動は、2018年11月17日から毎週土日にかけて行われていたフランス政府への抗議運動。ジレ・ジョーヌとは車に常備が義務付けられている黄色いジャケットの事。燃料税や自動車税に対する抗議から、この黄色のジャケットがシンボルになっている。

金曜日、パリに到着

 

 2018年12月21日、シャルルドゴール空港からのロワシーバス※は少し空席が目立つくらいの混みようで少し空が暗くなり始めた頃、終点のオペラに到着。

※ロワシーバス
シャルル・ド・ゴール空港からオペラまでノンストップで走っている、2連の定期バス。朝6:00から夜20:45までは15分間隔で運行、夜20:45から深夜0:30までは20分間隔で運行している。復路も同じように頻繁に走っているので空港とパリ市内(オペラ)間の便利な移動手段。

ホテルへ歩いて移動する途中、以前にはなかったユニクロの店舗ができ、ホテルの前にあった英国ブランドの老舗服飾店オールドイングランドが閉店になっていることに気づきました。

 時代の変化を感じます。

 その日は金曜日、デモは起きておらず平穏な様子でした。

 ホテルでのチェックインの際にデモの様子を聞くと、特に問題ない。

 ただ、土日はオペラ座周辺にはいかないほうが良いとのアドバイスを受けました。

 その晩は近くで少し早い夕食を済ませた後は時差ボケ解消のためすぐに就寝。

 

翌土曜日、デモ隊に遭遇

 

 翌日は土曜日。

 交通機関の使用は避けて徒歩で近くを散策。

 チュルリー庭園にできたクリスマスマーケットの店を冷やかし、そのままガルーゼル凱旋門方面に進むみルーブル美術館のガラスのピラミッドまで散歩。

チェルシー庭園にできたクリスマスマーケット

 ルーブル博物館の入口には入場チケットを求める行列ができてました。

 僕らは中に入る予定がなかったでピラミッドを眺めていると、美術館の職員がフェンスを設置し始めました。

 その作業が終わるか終わらないかのタイミングで群衆の声が・・。

渡航前に日本のテレビで何度も見た黄色いジャケットを着た集団です。

 その集団を複数の警察車両が追いかけてます。

怖かったのはデモ隊よりも警官隊だった

 

 デモ隊は見る限り普通の市民で構成されていました。

 対する警察は強力な権力を持った一団という印象。

 警察隊の号令や威嚇しているような声がなおさらそう思わせます。

デモはパリ市民の当然の行為

 

 さながら遥か昔、人民が決起したフランス革命もこんな感じだったのではと想像が膨らみます。

デモに参加している市民の「デモは我々が持つ革命のDNAだ」というニュースで聞いた言葉が思い浮かんで来ました。

 「デモは人々の声を政治に届ける行為」というのがフランス人には当たり前のことらしい。

 しかし、旅行者にとってはお目当てのお店が休業していたり、駅のロックアウトで移動もままならず迷惑な話です。

旅行者がデモを避ける方法

 

 まず、最初に理解しておきたいのが、デモはパリ 市内全ての箇所で毎日行われているのではないということ。

・デモのほとんどは毎週土曜日に行われる(例外的に日曜日もある)
・デモが行われる場所は限定されている。

 旅行者がデモの影響を受けないようにするには、デモの予定を入手してその近辺での観光スケジュールを組まないというのが正しい答えです。

危険情報の入手は「たびレジ」が便利
パリのデモの情報は、日本の外務省が運営する海外安全情報 無料配信サービス「たびレジ」で情報を入手することができます。
スト情報だけではなくその他の危険情報も事前に渡航先と日程を登録しておくと自動で日本語でメールで教えてくれます。
日本の出発前に登録しておくと便利なのでおすすめです。

たびレジの登録はこちらから→ https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
月曜日、オペラ通りにはデモの痕跡が残っていた。

 僕らは、パリに着いた翌日が土曜日。

 その日は観光は諦めて近くを徒歩で散策、美味しいものでも食べて過ごそうと考えました。

 そして今回のパリ旅行のメインイベントはパリから離れて、モンサンミッシェルへ行くショートトリップに決めていました。

 これが僕らの、スト回避の方法でした。

モン・サン・ミシェルの旅の話はこちら→【旅行記】パリからモン・サン・ミシェルに行く

まとめ

 

 運悪く、パリ旅行のスケジュールとデモの予定が重なってしまった場合には次の選択が必要だと思います。

●パリ旅行そのものの日程を変更する。
ただし、ストがいつ解消するかはなかなか判断がつかない場合もある。
●予定通り決行し、スト情報の詳細を入手してストを避けるスケジュールに変更する。
●元も子もないが、行き先をパリ以外に変更する。

 何言ってんの!という声が聞こえて来そうですが、

 オススメは

 土曜日と日曜日のリスク回避を中心にスケジュールを組み直しする方法が一番良いと思います。

この曜日にショートトリップでパリ郊外に出るのも一案かもしれません。

 ストが実施される地区では地下鉄の駅がロックアウトされたり、デモのルートになっている店舗が休業する場合もあります。

 実際、僕らも予定していた買い物を諦めました。

 ただ、情報さえしっかり掴んでいればそれほど気にすることはないと思います。

ストをやっていない曜日と場所はいつものパリですから。

 

<補足>

 パリのデモは2018年の後も、2019年には年金制度改革案に反対するデモ、2022年にはパリ市をはじめ、フランス全国の都市において、義務的ワクチン接種やガソリン・電気料金値上げ等に反対する複数のデモが行われている。

 デモが一般市民に浸透しているのは確かなようだ。